KOEI乳酸菌

抗腫瘍効果が様々な試験で確認

乳酸菌生産物質が選ばれる「理由」3

乳酸菌生産物質が選ばれる理由「2」では、乳酸菌生産物質の抗腫瘍効果に関する研究を行っている田辺製薬グループの㈱田辺R&Dサービスの研究の模様を紹介しました。「3」では、株式会社田辺R&Dサービスがこれまで行ってきた乳酸菌生産物質に関する様々な抗腫瘍試験の概要を紹介してまいります。

腫瘍細胞に対する顕著な増殖抑制効果

株式会社田辺R&Dサービスなどのグループが最初に行ったのは、マウスMeth-A sarcomaを用いた乳酸菌生産物質のin vivo試験です。実験では、乳酸菌生産物質を投与することで、マウスMeth-A sarcomaの増殖を有意に抑制することが確認されています。


また、BALB/c系雄マウスを一群10匹ずつ、それぞれ4群の乳酸菌生産物質エキス投与群と対照群とに分類し、それぞれの被験物質を体重10gあたり0.1mlの割合で、移植14日前から1日1回、28日間にわたって連日経口投与した後、Meth-A sarcoma細胞をマウス腹腔内から採取して調製を行い、再びBALB/c系雄マウスの鼠蹊部皮下に移植して抗腫瘍活性を評価しました。


その結果、被験物質として用いた乳酸菌生産物質エキスのうちの一種類で、マウスMeth-A sarcomaの増殖率を47.2%に抑制、Meth-A sarcomaの増殖抑制の基準となる増殖率50%をはるかに上回る抑制率を示すことが判明しました(図1)。

(図1)乳酸菌生産物質の抗腫瘍活性(マウス・Meth-A sarcoma)

この試験結果を受けて同グループは、乳酸菌生産物質が腫瘍細胞に対してどのようにアプローチしているのかを調べる目的から、マウス白血病細胞P388を用いた腫瘍細胞への増殖抑制効果についてin vitro試験で検討しました。



1×104個/ml超のマウスP388細胞に乳酸菌生産物質を24穴マイクロプレートにて接触させて染色した後に、対照群を100%としてマウスP388細胞の増殖率を測定しました。


その結果、乳酸菌生産物質を投与することで、マウス白血病P388細胞に対する顕著な増殖抑制効果が生ずることが示されました(図2)。

(図2)乳酸菌生産物質のマウス白血病P388細胞に対する抗腫瘍試験(in vitro 細胞増殖抑制試験)

さらにグループは、同じマウスP388細胞を用いてin vivoにおける延命試験を実施。米国国立癌研究所(NCI)の抗がん剤における第1次スクリーニングの判定基準を上回る延命効果が確認されました。


1×107個/ml超のマウスP388細胞懸濁液をCDF1マウスの腹腔内に0.1mlずつ移植し、乳酸菌生産物質を体重10gあたり0.2mlずつ、1日1回腹腔内投与する群とコントロール群(抗がん剤5Fuを投与)とに分類し、移植日を0とした時のマウスの生存日数を算出して延命率を測定しました。


その結果、コントロール群における平均生存日数が9.6±0.2日だったのに対して、乳酸菌生産物質投与群では平均生存日数が12.0±0.6日と延長していることが判明。延命率についても25.0%と、NCIの第1次スクリーニングにおける判定基準(図4※ページ最下部参照)である20%をはるかに超える数値が検出されました(図3)。

(図3)乳酸菌生産物質のマウス白血病P388細胞に対する抗腫瘍試験(in vitro 延命試験)

抗がん剤と異なる抗腫瘍メカニズム

一方、同グループは乳酸菌生産物質と抗がん剤との間に抗腫瘍メカニズムの相違があるかを確認する目的から、ヒト腫瘍細胞11株とマウス腫瘍細胞2株を用いて、腫瘍細胞に対する乳酸菌生産物質の増殖抑制効果をin vitro試験で検証しました。


試験は、NCIや(財)癌研究会のinvitroスクリーニングで用いる11株のヒト腫瘍細胞〔MKN45(胃癌)、HT-29、HCT-15、HCT-116(結腸癌)、MIAPaCa2(膵臓癖)、A549(肺病)、MCF7(乳痺)、HeLa(子宮痛)、NIH:OVCAR-3(卵巣癌)、PC-3(前立腺痛)、K-562(白血病)]および、2株のマウス腫瘍細胞〔B16-FlO(悪性黒色腫)、P388(白血病)〕を使用。乳酸菌生産物質エキスおよび乳酸菌生産物質の原液より可溶性成分のみを抽出した原液調製液を、マイクロプレートで接触させた後、3日間培養。各腫瘍細胞における増殖抑制作用をMTT assay法に準じて評価しています。


の結果、(図4)に示すような腫瘍細胞で、乳酸菌生産物質エキス投与群と原液調製液授与群が希釈倍率30倍以上でIC50(50%細胞増殖阻害濃度)を示すこと判明。対照薬である5Fuとは異なる作用機序を介して腫瘍細胞の増殖を抑制する効果を発揮している可能性が推測され、その作用機序に免疫様物質が関与している可能性が示唆されています。

(図4)乳酸菌生産物質の各種腫瘍細胞(13株)に対するinvitro増殖抑制作用の検討

乳酸菌の新しいステージ

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