2019.12.19

私的腸内細菌論

第105回 16種35株のワンチーム

2019年の流行語大賞には「ワンチーム」が選ばれました。

実際、今年、日本で開催されたラグビーワールドカップは大変に盛り上がったようです。

その背景には、日本代表のチームスローガンがこの「ワンチーム」であったことが、日本の文化にマッチし多くの日本人に受け入れられたという点も大きかったと思います。

4年間、選手達全員で作り上げてきた文化、いわばチームカルチャーが広く認知されたということです。

だからこそ、ローマは一日にして成らず、ワンチームには一朝一夕にはなれない、と日本代表の選手も語っておられます。

 

さて、この「ワンチーム」という言葉、ラグビー界以外の場でも浸透していくであろうとも述べておられましたが、慧眼でいらっしゃいます。

まさしく、弊社のものづくりの命ともいえる共棲培養においても、乳酸菌、ビフィズス菌の16種35株のチームは、いわば“ワンチーム”から成立しております。

識者の方々はご自身がお持ちの常識に照らして、そんなに多くの菌を一度に培養しても正常な発酵はしない、などと仰いますが、それは菌群が“ワンチーム”を完成していないからであり、共棲培養になっていないからです。

私たちが生まれたときから腸内に棲み付いている腸内細菌は、数多くの共棲チームで腸内フローラの世界を構成しています。

そして、それらが代謝物を放出してくれることで、一生に渡り私たちの健康を守ってくれているのです。

100種類以上の善玉菌が、毎日私たちの腸内タンクで正常な発酵を続けているからこそ、なのです。

ヒトの身体の中で確かに起きている、こうした状態を識者の方々はどのように説明されるのでしょうか?

先代の正垣所長は、この腸内菌の共棲状態に着目したのです。

そして、長い年月をかけて共棲培養を完成させました。

私がその研究を受け継ぎ、16種の乳酸菌、ビフィズス菌から成る種菌を日本食品分析センター多摩研究所において2年間かけ同定してもらい、16種の菌で35株にて構成されていることがようやく判明したのは、2005年、今から15年前のことです。

そして慶応大学先端研HMTによって欧米にも先行する解析技術を以てメタボローム解析を行い、34のペプチドを含む352種の代謝物の存在が証明されたのです。

 

ラグビーのワンチームは、通常15人制で成り立っています。

弊社の“ワンチーム”は、2~4種の菌にて共棲している25チーム以上を組み合わせて、16種35株を構成しております。

基本となるチームは長年に渡り共棲状態を維持しており、そのバランスは変化しません。

従って、大量生産のため工場にて製造された乳酸菌生産物質は、常に一定の品質を保持しております。

これは共棲培養でなくては成し得ない、不変の能力であります。

一朝一夕では到底作り出せない“ワンチーム”なのです。

16種35株の共棲培養という言葉の重みがおわかりいただけるでしょうか。

 

さて、本年最後の私考欄となりましたが、この一年間もお読みいただきありがとうございました。

また、本日12月19日は、私の79歳の誕生日でございます。

年を越すにあたりお礼申し上げ、みなさまの一層のご健勝をお祈りいたします。

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