2014.03.17

私的腸内細菌論

第23回 メタボローム解析について”

今回は弊社の乳酸菌生産物質をメタボローム解析した動機について、お話しいたします。メタボローム解析
近年、遺伝子の学問が発達したことによりメタゲノム解析が可能となり、土壌や河川などの環境中に存在する多種多様な微生物について、分離培養しなくてもその全容が分かるようになりました。人為的な培養が難しい微生物も、この方法により解明ができるようになっております。



私たちの腸内に棲みついている細菌にも、分離培養が困難なものが多く存在します。遺伝子技術の発展により、これまで存在が判明しなかった菌が検出可能になり、それまでは腸内には100種以上の細菌が棲みついている、と言われてきたものが「500種以上」もいるということが分かってきたのです。分離培養が出来ない菌が80%もいた、ということになります。



それら培養の難しい菌も含め、私たちの腸内では多種の菌が棲みついて共棲状態(腸内フローラ)を維持し、その代謝物によって菌同士が情報を伝達していると言われています。つまり腸内菌バランスを良好に保つには、腸内菌の代謝物の役割が大きいと私は考えております。



光岡知足先生腸内細菌学の第一人者である東京大学名誉教授・光岡知足先生の著書「腸内菌の世界」は、腸内菌を培養に培養を重ねて研究した論説から成り立っています。


光岡知足教授そこでは、腸内フローラの形成が、一生に渡り私たちの健康を司っているという事実が示されています。


さて、弊社の乳酸菌生産物質は、限りなくヒトの腸内フローラに近い共棲状態を保った菌群から作り出されています。従って、そこから得られる代謝物を詳細に解明することが、乳酸菌生産物質のエビデンス構築の第一歩だと私は考え、メタボローム解析(代謝物を網羅的に解析すること)を行うことで、その物質名と機能性を把握しようと決意いたしました。


そうすれば腸内フローラに与える影響、メタゲノムの世界にて人体に直接与える影響も分かり、代謝物の有用性が具体的に判明する一助になると考えたからです。


私はこの解析を、世界3施設の中から日本のHMT社(ヒューマンメタボロームテクノロジー社)に依頼いたしました。そして解析の結果、弊社の乳酸菌生産物質は、34のペプチドを含むレスベラトロールなどの水溶性脂溶性を合わせた352種類の物質で構成されていることが判明しました。



結果を光岡先生にお届けして大変喜んでいただいたのは前回申し上げましたが、その後も、薬学系の大学の教授陣に結果をお見せすると、そこに特定されている物質をご覧になって関心を持たれ、分析過程に大変な興味があるからローデータを見せてほしい、というご要望もありました。そしてこれらの物質は企業にとって重大な企業秘密とも言えるので無闇に開示しないほうが良いのでないか、という貴重なご意見もいただきました。そしてメタボローム解析は、今後多くの研究開発分野において必要不可欠なものになるとの事でした。


私はこれからも分析項目を絞り込み、弊社乳酸菌生産物質のメタボローム解析を続けていく所存です。


この結果については、特に薬学系の学識者の方々から興味を持っていただいている為、ここで乳酸菌生産物質の学理的な説明は、高度な薬学系部門から解き明かすという道が見えてまいりました。今後は薬学系の学会での発表や、論文を予定しております。


それをどのように活用するかが大きな課題でございますが、愛用者の皆様には「自分は、長年にわたり光英科学の乳酸菌生産物質を飲んでいる」ということについて、更なる安心感と誇りを持っていただける日は、そんなに遠くはないと私は確信しております。

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