2014.05.19

私的腸内細菌論

第25回 腸内細菌学会

来る平成26年6月11日(水)12日(木)に、第18回の腸内細菌学会が東京大学・伊藤国際学術研究センター(文部省支援)にて行なわれます。

弊社は協賛会員であるため、日本ビフィズス菌センター事務局より、前もって学会発表内容が送付されてまいりました。国内シンポジウムや一般演題を拝見してみますと、腸内代謝産物についてのものが4件、インフルエンザに関するものが2件、プロバイオティクスのものが7件あります。腸内細菌学会



腸内代謝産物の試験はすべてマウスによるものですが、それでも生体の腸内にて作られる代謝産物の機能性と解析は重要と考えます。腸内細菌の研究の方向性として、菌の代謝物が注目されてきていることに、私は大きな期待を寄せています。腸内細菌の状態を良好に維持するために、その代謝物が大きく影響している知見も出される模様です。



ここでヒトの腸内に置き換えてみましょう。ヒトの長い人生において健康を維持しようとすれば、腸内は正常なバランスで推移することが大事です。そして常に腸内にある100兆個500種類以上の細菌の統率をするために、コントロールを行っているのが代謝産物(乳酸菌生産物質)である、ということです。



学会発表発表内容は今のところ「腸内の現況を解析した」という状況を伝えているようですが、ぜひとも私たちの健康のために、ヒトの腸内バランスを正常に維持するためのものを発案する必要があると考えました。そうすることで、日本社会の健康長寿に寄与することができるのではないかと、私は考えております。


弊社では先代の所長の時代から乳酸菌の代謝物に着目して、共棲状態の乳酸菌の研究を行ってまいりました。この共棲菌を発育、増殖させて得られる代謝物の機能が重要です。生きた乳酸菌を食品として取り入れる方法に注目がされていますが、しかしヒトの腸内ではその人の生まれた時から共生状態にて住み着いている腸内常在菌がいて、生きた菌を食べたり飲んだりしても、なかなか発育、定着しづらいと言われています。


私たちはそこで、乳酸菌代謝物を体の外の工場にて生産することを考え、試行錯誤の結果、多種多様の代謝物質(乳酸菌生産物質)を得ることができるようになりました。この乳酸菌生産物質なら、私たちの腸に定住する乳酸菌に何の抵抗もなく受け入れてもらえます。病気や加齢により十分に得られなくなっている自前の代謝物の代わりをしてくれるのです。



先代の所長時代には、メタボローム分析等はありませんでしたので、すべて経験則と感による開発でした。現在は慶応大学先端件HMTによる、メタボローム解析とマススペクトル分析により34のペプチドを含む、レスベラトロールなどの水溶性、脂溶性を合わせた352種類の乳酸菌発酵代謝物(乳酸菌生産物質)を特定することができております。


今後は、食品のみならず、薬学の分野にても腸内細菌学の分野を解明していく時代がやってくると考えます。長年の夢が叶うときが目の前に広がっていると、心をときめかせています。


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