2015.04.17

私的腸内細菌論

第33回 「腸内フローラ」と「バイオジェニックス論」

2月22日に放映されたNHKスペシャル「腸内フローラ解明!驚異の細菌パワー」の放送以来、いくつかの著名な週刊誌の紙面で「腸内フローラ」の記事が掲載されています。
それらを拝見してみますと、腸内フローラについて解説がされているものの、残念なことに焦点が外れていってしまっているものも多いように思います。

腸内フローラ
今回のNHKスペシャルでは、「腸内細菌が作りだしている『物質』が大事である」ということが重要なポイントとして紹介されていました。しかし、週刊誌の記事を見ますと(全部ではありませんが)、単に腸内細菌の存在と役割の説明がしてあるだけで、ちょっと勿体ないように私は感じました。もっと記事の広がりがほしいところです。

とはいえ、「腸内細菌が作り出している物質」については、まだ学術レベルで研究段階のものも多く、一般の方々に浸透していないのが実情のようにも思います。


光岡知足先生以前より当社のホームページにてご紹介しておりますが、腸内フローラ研究の第一人者である東京大学名誉教授の光岡知足先生のバイオジェニックス論こそ、腸内フローラ、そして腸内細菌の作り出している物質について、正に的中して論じられているものであると思います。当社の乳酸菌生産物質も、光岡先生のバイオジェニックス論に合致しているものです。


以前、当社の乳酸菌生産物質のメタボローム解析結果(乳酸菌・ビフィズス菌が作り出した物質を網羅して分析したもの)を光岡先生にご覧いただいたところ、有用な物質が多く検出された事実について「これで私のバイオジェニックス論が証明された」と喜んでいただき、この結果を学会発表へ繋げるべく、光岡先生みずから、東京大学の教授を務めていらっしゃった伊藤喜久治先生へご協力のご連絡をしていただきました。


残念ながら、「メタボローム解析結果の内容は企業秘密の部分もあるでしょうから」という伊藤先生のアドバイスにより学会発表は実現しませんでしたが、その後、メタボローム解析の結果を基軸として、お茶の水女子大学学長の室伏きみ子教授により発見された抗ストレス物質「ステリルグルコシド」の存在が判明し、経産省のサポイン事業に採択され、お茶の水女子大学との共同研究へと進むことができました。



ドクター上野川また、ある方を通じて、腸管免疫研究の第一人者である日本大学教授・上野川修一先生にも解析結果をご覧いただき、「大変重要なデータであるから、研究はさらに続けられると良いですね」というお言葉をいただく事ができました。



当社のメタボローム解析結果は「細胞」「MSD」の医学医術誌にも掲載されています。これらの物質こそ、腸内細菌の作り出している物質が有用であることの動かぬ証拠(エビデンス)です。ぜひお手にとってご覧いただきたいと思います。



心ひそかに、先般のNHKスペシャル「腸内フローラ」の続編が予定されているのであれば、ぜひとも乳酸菌生産物質のメタボローム解析についての解説を番組に取り入れていただきたいと思っております。


そしてもっと多くの方に、腸内細菌の作り出す物質について知っていただきたいと、期待している今日この頃です。

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