2015.09.01

身近雑記

第38回 もの忘れドック検査

約6年前、私が69歳のときの話です。


順天堂大学医学部付属・順天堂東京江東高齢者医療センター(東京都江東区)にて、「もの忘れドック」を実施していることを知り、受診することにしました。



もの忘れドックそう思い至ったのは、当時、顔は思い浮かぶにもかかわらず人の名前が口に出せないこと、地名が思い出せないこと、など、認知症に関する心配が頭にちらつき始めたからでした……。



検査内容は、まず外来にて、頭部のCT検査(主に海馬の部位の状態の画像診断)を行います。




次に、専門医の教授の口頭質問や図形による心理検査データを取得します。その結果から、アルツハイマー型か年齢相応のボケなのか、頭部単純CT画像を見ながら説明を受けました。




結果、教授の口から「現状では異状は認められません」と、ホッとする言葉をいただきました。




続いて「2次ドックを受けてみませんか? これをすれば、いつから認知症になるか正確に診断できますよ。ただし、1泊していただいて22万円かかります、どうしますか?」とアドバイスがありました。





認知症は発症してからでは遅い「認知症は発症する時期が判定されると、その前からいろいろと対策が可能になり、発症しても緩やかなカーブで推移するので対応できることも増えますが、少しヘンだな?と思ってから来られても、もう手遅れです」



そう教授に詰め寄られた私は、咄嗟のことだったこともあり「よく考えてからお願いするかもしれません」と言って、その場を後にしました。



あれから6年が経ちました。あのときの教授の言葉が、ときどき頭を過るようになりました。


「寿命はどんどん延びていきますよ。80歳から90歳、ガンや脳卒中にかかるリスクは増えても、これらは予防や治療ができるようになりました。残るひとつが認知症です。長寿の時代において、最後に残る一番の病は認知症となるでしょう」


この言葉が頭から離れなくなり、思い切って2次ドッグを受ける決心をしました。認知症になるなら、あらかじめ分かっていた方が良いと思ったのです。


さらに2万円追加すると、全身のPET-CT検査も受けられるとのこと、1cm以下の悪性腫瘍でも発見できるのです。


私は興味津々になりました。なにしろ、8歳のときから乳酸菌生産物質を飲んでいる身です。これは、おもしろい! そう思ったのです。




夜の病院2次ドックは1泊入院です。4人部屋に入ると、他の3人の方々は認知症がかなり進んでいる様子で、変な気分になってしまいました。

夜中に、突然「村田さん!」と、声を掛けられ驚いていると、声の主は1次ドックの教授でした。


「よく来られましたね、私のアドバイスを聞いていただき感謝しています。このドックで私がOKを出したら、10年は保証しますよ」と、ニコニコしておられました。


1日目は1時間くらい、図形、言葉、算数の検査、2日目にも1時間くらい、今度は物を組み立てたり、デザインと色に関する検査を受けました。


(MMSE)(ADAS)(CDR)(WAIS-Ⅲ)全て点数でデータが採られます。(IADL)(PGC)(GDS)(WMS-R)と得点が出てきます。


2日目の午後は、頭部MRIと全身のPET-CT検査に約2時間かかります。終了したのは午後5時で、結果は1ヶ月後に来院するように申し渡されました。


それから結果の出る1ヶ月間はなんだかワクワクして待ち続け、いよいよ当日、検査結果を聞きに行きましたところ、「年齢相応であり、全て正常の成績です。悪性腫瘍もありません」とのこと。



特に、PET-CTの脳に関する画像診断の説明は70もの画像による説明があり、これは受けておくべき検査であると痛切に感じたのです。


「当院の規模の施設は日本に3つしかありません、北海道からも来られますよ。歳をとったら必ず受けておくべきです」


教授の力強い言葉を噛みしめつつも、乳酸菌生産物質の凄さを実感しながら、私は病院を後にしました。


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