2016.04.21
私的腸内細菌論
第47回 実践、腸内フローラと便観察(その3)
今回は、便観察のまとめと考察をしてみました。ここに記すことは、高齢の方ならば健康寿命延長のため、ぜひ実践されることをお勧めします。
まず便の量についてですが、食べる量が少ないと、どうしても排便量も少なくなりますが、これはサラダなどの生野菜を毎日食べることで補えます。
同時に便秘にもなりませんから、一石二鳥です(あくまでも調理しない生野菜です。ミキサーでジュースにすることもやめてください)。

今はデジタル表示になりましたが、細かい変化が読みとれず日々の体重の増減の傾向が判断出来ません。排便の前後の体重を正確に計ることが出来れば、便の重さも判別出来ますし、目で見た量を重量に変換して確認出来るのです。
面倒なことと思われるかもしれませんが、命に繋がることです。ここまで徹底する必要があると私は思います。
臭いについても、排便量が安定してコントロールされていれば、おのずと無臭に近い、毎日決まった臭いになります。
私の場合、毎日300~400gで同じ色で、臭いの変化のない便を観察しています。
ここで気を付けなければならないのは、高齢になると、便意が脳に安定して伝わらなくなるということです。そのためにも、朝は決まった時間にトイレに行き、落ち着いて排便するようしてください。
そうすれば決まった量の便を見ることが出来ます。気分もスッキリして、精神的にも良好な一日が過ごせます。
結論から申し上げますと、高齢化による体力低下同様、腸の能力の劣化も自然の成り行きです。
医療が進展して健康寿命は、ある程度延ばすことが可能になりましたが、腸の発酵タンクの劣化はそれと関係なく進んでいきます。老化とともに、健康を決定する物質の生産が少なくなっているのです。
この現象は体全体にガソリンが行き渡らないのと同様ですから、免疫力も落ちていきます。こればかりは、国の推奨している栄養素を満足に摂取しても、ブレーキをかけることなど不可能です。
唯一残された方策が、衰えた腸の動作を補助して腸の生産する物質を補充することにあります。
腸に負担をかけない食生活をはじめとする健全な生活習慣と、乳酸菌生産物質のコンスタントな補充しか高齢化社会を歩む道は残されていないと思っています。
(追記:『加齢と100歳長寿について考える』)

さらに高齢になると「有病息災」となり、病気は持っていても生活に支障のない生き方をするのが、家族に負担をかけない生き方としてみなさまが望まれている道だと思います。
しかし、70歳を越えて加齢を重ねると、体の劣化による病に対して意図的に自覚した健康保持をしなければ、100歳の坂は越えられないと思うのです。
このハードルをクリアするには、まさに「先手必勝」。総合的に健康維持をしてくれる乳酸菌生産物質を活用することだと、私は自覚しております。
過去の記事