2016.11.10

私的腸内細菌論

第55回 アンチエイジングとプロダクトエイジング

またまた、NHKスペシャルが話題になっています。


そう、2016年10月29日に放送された「あなたもなれる“健康長寿” 徹底解明100歳の世界」のことです。


今回はこの番組についてお話ししたく、実際ご覧になっていた方も多くいらっしゃるとは思いますが、私が感じたことについて簡単にまとめてみました。


centenarian100歳以上の方をセンテナリアンなどと申しますが、このセンテナリアンは過去最高となる6万5千人を超えたそうで、みなさまのまわりにもいらっしゃることと思います。


番組には、みなさまもよくご存知の105歳の医師、日野原重明さんが出演されました。


日本人の平均寿命は、平成28年7月発表で男性80.79歳/女性87.05歳にて、世界でそれぞれ3位と2位にあります。


平均寿命とは、死亡年齢の平均ではなく、生まれてから何歳まで生きるかという数値であり、言い換えればこれから何歳まで生きられるのか?という予測値であることは、よくご存知かと思います。


戦前は40代前半と50歳に満たなかった値が、ここ70年間で約2倍にまで、右肩上がりの伸びを示しているのです。


75歳まで生きている人が、男性74.1%/女性87.3%いらっしゃいます。


平均寿命が90歳を超える日もそう遠くない時代がやってくるのです。


つまり100歳以上のセンテナリアンは、もはや他人事ではないということです。


とにかく100歳まで健康に生きなければ、家族や隣人に迷惑をかけることにもなりかねません。


product aging今までは、とかくアンチエイジング、抗老化、抗加齢が人生後半のテーマとなっていて、体が成熟した後の死に至るまでの期間は、みなが健康を維持すべく若さを保ち、老化という時計の針を遅らせることに目標を置いていました。


ところが、これからのセンテナリアンの時代はそれだけでは通用せず、プロダクトエイジングいわば生涯現役社会へと突入する運命にあるということなのです。


好むと好まざるにかかわらず、積極的に加齢と取り組まざるを得ない世の中になってまいります。


では、どうすればよいのか? この番組の中で日野原先生は、20年前(つまり85歳のとき)から、プロダクトエイジングを実行したと申されておりました。


C-reactive protein番組では、老年的超越のカギとなるのは健康長寿の先にあり、それは全身の抗慢性炎症にあると説明していました。


急性炎症と違い慢性炎症は、加齢とともに全身に渡り拡がっていきます。


定期健康診断では、血液検査にCRPという指標がありますが、一般的な基準値は0.3以下とされています。


これより高いと炎症があると見なされる数値です。


番組で紹介されたセンテナリアンは、実に0.03という値でしたから、慢性炎症が極めて低いということになります。


そしてこれからが本論なのですが、やはり腸内環境、腸内フローラのバランスが良い人に炎症が少ないという結論を伝えていました。


そこで私は、当社で解析した乳酸菌生産物質のメタボローム分析を顧みました。


代謝産物の中に細胞に作用する遺伝子レベルの物質にて、アンチエイジングに係る抗酸化、酸化還元物質が多くあり、さらに、多くのプロダクトエイジングに係る抗炎症物質が存在していることを見付けたのです。


ヒトの体内では、バランスのとれた腸内フローラから同様の物質が作り出されており、それが健康を守っていることを改めて思い知らされました。


ここで注意しなければならないのは、腸内環境を常に良好な状態に保つことは当たり前ですが、それでも加齢に伴う機能の低下は避けられない、ということです。


そこで、乳酸菌生産物質の出番となります。


体の外で、人工的な腸内細菌フローラから作り出された物質からも、多岐に渡る有用物質がメタボローム分析で発見されているのです。


やはり、100歳・センテナリアンへの道は、これしかないというところに落ち着きました。


みなさま、ガッテンされましたでしょうか?

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