2025.01.21

私的腸内細菌論

第171回 乳酸菌生産物質のエビデンスとは

令和7年巳年はインフルエンザの大流行と共に明けましたが、皆様におかれましてはお変わりありませんか。

私は、今年の目標として「プロダクティブエイジング」を掲げてまいりたいと思います。具体的な方策として、「転ばぬ事」と「風邪をひかない事」が肝心と考えております。

プロダクティブエイジング

さて、今年第一回目のブログは、乳酸菌生産物質についての研究・いわゆる学術的なお話にしたいと存じます。

乳酸菌生産物質は皆様ご存じの通り、多種類の乳酸菌等を共棲培養して得られる発酵物であり、微生物の代謝から得られた成分、つまり、多種多様な物質を含む組成物であります。

乳酸菌生産物質がもたらす活性は、この組成物全体としてもたらされるものであり、何か特別な成分が単体で働くというよりも、あくまでも総合的な効果であると私は考察しております。

乳酸菌生産物質に含まれる多種多様の成分においては、さまざまなものが挙げられますが、その中のごく微量の成分についても、全体的な活性に寄与している可能性もあります。

つまり、少ない量でも充分なはたらきをすると考えられるのです。

乳酸菌生産物質に含まれる全ての成分の活性について、分析確認することは容易なことではありません。

それが微量成分である場合には尚更困難になります。

また、仮に構成成分をすべて特定することができたとしても、複数の化学物質の相互作用によって効果が発揮されている場合にあっては、そのすべての組み合わせをひとつひとつ試験して、その作用を確認するという極めて膨大な数の試験が必要になります。

そして、この試験のためには、試験に用いる化学物質以外の化学物質の影響を完全に排除しなければならないため、試験を行う成分を高純度までに精製し、実行しなければなりません。

このように、どの化学物質が効果に寄与している成分であるか、当社といたしましても基礎研究を進めておりますが、改めてお伝えしたいのは、単体成分の効果というよりも複合的な効果が乳酸菌生産物質の効果に関するエビデンスとしては重要な働きであり、多種多様な成分が、総合的に健康の維持、増進に寄与しているという現実があるという事です。

どうぞご理解いただければ幸いに存じます。

何よりも、乳酸菌生産物質を愛用していらっしゃる方が体感として健康に対する「手応え」を感じておられることが、エビデンスに匹敵する大事な事象であると、私は常々感じております。

皆様にとりまして本年が健康で充実した一年でありますよう、お祈り申し上げます。

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