2022.03.22
身近雑記
第136回 乳酸菌の健康機能は代謝物の時代へ
令和3年の厚生労働省発表によれば、「百歳以上の高齢者の数は、老人福祉法が制定された昭和38年には全国で153人でしたが、昭和56年に千人を超え、平成10年に1万人を超えました。平成24年に5万人を超え、今年は86,510人(前年比+6,060人)」とのことです。
日本では人生100年時代が一般的になりつつあるように思います。
いきいきと健康で長生きすることを目標にされている方も多いのではないでしょうか。
その「健康」に貢献する素材として、近年の「腸内フローラ」「腸活」ブームも手伝って、乳酸菌に関する認知はここ数年で急拡大しているように思います。
大多数の方々が、「乳酸菌は体にいい」という思考をお持ちでいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、それは私も正しいことと思っております。人の健康のために、乳酸菌のはたらきは大きい存在です。
当社・光英科学研究所は乳酸菌のはたらき、つまり「乳酸菌を発酵してつくり出される代謝物」に着目して研究を重ねてまいりました。
そして、乳酸菌の代謝物の摂取が健康に大きく寄与することは学術界の研究によっても、近年明らかになりつつあります。
いっぽう最近のサプリメント市場では、機能性表示食品制度を利用して、特定の乳酸菌による健康機能を明確に表示する商品が増えています。
機能性表示食品制度とは、国の定めるルールに基づき、販売前に消費者庁長官に届け出れば、機能性を表示することができる制度です。
乳酸菌による健康機能としては、「整腸作用」「内臓脂肪」「尿酸値」「肌」「歯ぐき」「歯肉」「目」「鼻」「睡眠」「免疫力」等の症状の維持又は改善に関する機能性について、届け出がなされていて、メディアでも広告宣伝がなされています。
それらの商品には、健康機能の関与成分として乳酸菌の菌株名が表記されています。
私は、乳酸菌の菌体だけでなくその代謝物が健康機能に関わっていると推察しますが、機能性表示食品制度のルールにより、それらの乳酸菌の菌株が代謝する物質名については商品上は明らかにされておりません。
光英科学研究所は16種35株の乳酸菌・ビフィズス菌のチームが発酵してつくり出した代謝物を「乳酸菌生産物質」として、多くの愛用者様の健康に役立てていただいております。
前述のように、各社から機能性表示食品として個々の乳酸菌の機能が届出されている現状を見ると、多くの種類の乳酸菌・ビフィズス菌のつくり出した、多種類の代謝物で構成された「乳酸菌生産物質」の可能性は、今後も人々の健康増進のために大きく広がっていくことを、ひしひしと感じております。
当社は、長年にわたり乳酸菌代謝物の研究を推進してきましたが、令和の時代となってやっと、乳酸菌は「代謝物の時代」となってきたと感じます。
私も81歳になった今、このような時代を迎えることができました。
つくづく「健康で長生きして良かった」と思う今日この頃であります。
近年は健康食品市場だけでなく、一般的にも「健康には乳酸菌」という概念が定着しつつあります。
しかし、人の健康に役立つのは乳酸菌そのものだけではなく、その代謝物である「乳酸菌生産物質」がより重要です。
この本には、16種35株のビフィズス菌を含む乳酸菌の共棲培養技術のノウハウや、「乳酸菌生産物質」の商品化の知識など、私の視点から見た「乳酸菌生産物質」に関する情報が余すところなく盛り込まれております。
ぜひ第1巻に続き、第2巻もお手元で開いていただければ幸いです。
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