2025.11.28

私的腸内細菌論

第181回 乳酸菌生産物質の製造の特徴⑩ 大腸発酵タンクの日和見菌

向寒の候となり、今年は例年になく冷え込む秋となりました。

紅葉の美しさも特別に鮮やかになっております。

皆さまにおかれましてはお変わりなくお過ごしのことと存じます。

 

今回も乳酸菌生産物質の製造の特徴についての話でございますが、乳酸菌生産物質の製法確立に至った根幹は私たちの腸内のはたらきにありますので、詳しくお話させていただければと思います。

 

この度は、私たちの腸内発酵タンクの中の日和見菌の役割ついてお話を進めてまいります。

 

先ほど「腸内発酵タンク」と申し上げましたが、私たちの腸内にはたくさんの菌が暮らしており、日々、腸内で発酵を繰り返しておりますため

体内で腸内細菌が代謝物をつくりだす営みを、「腸内発酵タンク」と呼んでいます。

 

さて腸内には多種多様の菌が生息していますが、大きく分類して、善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌があります。

 

ご存じの通り、善玉菌は体内で発酵することにより人間にとって有益な成分をつくりだし、悪玉菌は逆に毒素となりうる成分を出してしまいます。

 

そして日和見菌については、その正体についての詳細は判っておりませんが、善玉菌が優勢な時には善玉菌のほうに、そして悪玉菌が優勢なときには悪玉菌に加担することが知られています。

 

健全な腸内環境を維持するには日和見菌を味方にする必要があり、日和見菌なくして健全な腸内環境は得られないということにもなります。

 

では、どうすれば日和見菌を味方につけることができるか。

そのためには腸内に住み着いている善玉菌の割合を20%以上にすればよいと言われています。

 

善玉菌を20%以上にするためには、腸内環境を整えて腸内善玉菌の栄養物(エサ)になるものを供給することも方法の一つですが、食生活の改善だけでそれを実現しようとするとなかなか簡単にはまいりません。

 

そしてビフィズス菌や乳酸菌を食べてみても、自分の腸内に住んでいる善玉菌のチームに合流させることが難しいことは私の長年に渡る乳酸菌生産物質製法の研究からも推測できており、善玉菌の数を増やすことは困難ですし、外から摂取した菌は腸内に定着できず、通過菌となり排出されてしまいます。

当然のことながら外から摂取した菌が腸内で多くの代謝物をつくり出すことは難しいことなのです。

 

私は、腸内の日和見菌を善玉菌の味方につけるには、乳酸菌生産物質にそのカギがあると思います。

善玉菌の代謝物で腸内細菌バランスをよくすることで、必然的に日和見菌を味方につけることができると考えるからです。

 

腸内の善玉菌の数は加齢と共に下がっていく方向にありますので、自分の腸内発酵にて善玉菌代謝物をつくり出すことは自然の摂理に任せつつも、体外の発酵タンクで厳選された豆乳培地にて多種類の乳酸菌・ビフィズス菌による共棲培養をして製造された「乳酸菌生産物質」を補っていくことが、理に適っているとお解りいただけると存じます。

 

「日和見菌」たかが日和見菌、されど日和見菌でございます。

 

 




近年は健康食品市場だけでなく、一般的にも「健康には乳酸菌」という概念が定着しつつあります。

しかし、人の健康に役立つのは乳酸菌そのものだけではなく、その代謝物である「乳酸菌生産物質」がより重要です。

この本には、16種35株のビフィズス菌を含む乳酸菌の共棲培養技術のノウハウや、「乳酸菌生産物質」の商品化の知識など、私の視点から見た「乳酸菌生産物質」に関する情報が余すところなく盛り込まれております。

ぜひ第1巻に続き、第2巻もお手元で開いていただければ幸いです。

 

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